BIMを駆使し、
お客様の希望をカタチにする。
藤岡 杏
Kyo Fujioka
国際部門 国際建築本部 シンガポール営業所 センカン総合病院新築工事
2010年入社/工学部 建設システム工学科 卒
東京建築支店 大井町西地区市街地再開発建築工事
東京建築支店 アイア新本社ビル建築工事
東京建築支店 クレストフォルム東大島新築工事
現職
私は、2015年よりシンガポールに赴任し、「センカン総合病院」という大規模プロジェクトの現場で、BIM(Building Information Modeling)という3Dモデルの作成を担当しています。BIMとは、コンピューター上に作成した3次元のデジタルモデルに、コストや、仕様、管理情報などの属性データを埋め込むことで、設計から、施工、維持管理までのあらゆる工程で情報活用が行えるソリューション・システムです。BIMを使うと、例えば、建築物内の仕様が素材感を含め、原寸に合わせた形で3D再現されたり、使用される全ての部材のメーカーや型番がわかったりします。これによって、完成をリアルにイメージでき、お客様や協力会社とも容易に情報共有ができるツールです。
BIMは日本では徐々に普及しつつありますが、シンガポールではプロジェクトによっては、使用が義務づけられています。現在、私が担当するセクションだけでも、BIMモデラーと呼ばれるモデル・図面作成の技術者が20名ほどいます。私の役割は主に設計者、コンサルタントとの打合せに基づき、BIMモデラーに指示・指導しながらとりまとめ、BIMモデルと現場を施工するための図面を完成させることです。
私自身、日本では3つの現場を経験してきて、それなりの知見を積んでからシンガポールに来たつもりですが、シンガポールに来るまでBIMにさわったことはありませんでした。刻々と変わる発注サイドの要望を、設計事務所と意見をすり合わせていくだけでも大変ですが、膨大な部材や情報を紐付けたBIMモデルを作成することは、並大抵のことではありませんでした。また出来上がった図面をチェックするだけでも一苦労です。
海外と日本では仕事スタイルに大きなギャップがありました。何といっても20代の私が、20人以上のスタッフをまとめるのです。日本では一番の若手だった自分が、急に偉くなったような錯覚に陥るのですが、早々マネジメント能力や仕事の専門性が身に付くわけではありませんので、大変戸惑いました。指示を出す側が、仕事内容を理解していないというわけにはいきませんので、特にBIMやマネジメントについては、必死で勉強しました。まず自分で本や様々な資料を読み、調べ、それでも分からなければ上司や周囲に聞き、メモを取り、読み返す。この繰り返しです。
また、シンガポール人(中国系、マレー系、インド系など様々)、インド人、フィリピン人など、様々な国々の方が働いているのが当たり前の環境です。当然、物事に対する考え方、感覚が異なります。グローバルな職場環境で、いかにしてスタッフに明確な指示を出し、成果を出していくのかは未知でした。
その中で印象に残っているのが、上司のある言葉でした。「誰のために作っているのかを、先ず考えなさい。施主や設計者のために作っているのではなく、病院で治療を受けるために待っている患者さんのために作っているんだ」と。この言葉で改めて仕事の目的を確認することができました。さらに契約社会のシンガポールでは、すべての答えは契約書の中にあることを上司に教えてもらいました。仕事で壁に当たったときは契約書に立ち返り、何度も読み返す習慣が身に付きました。これも、仕事を円滑に進めるキーファクターと認識しています。
私は五洋建設入社時から「海外に行きたいと」ずっと希望していました。ですから海外赴任を打診されたときは、非常に嬉しかったです。入社間もない頃は、現場の厳しさに心が折れそうなこともありましたが、今思うことは、「五洋建設は、一人ひとりを気にかけてくれる会社」だということです。
頂いた機会を無駄にすることなく、この工事を無事に完成させ、海外勤務を希望する後輩たちの良い手本になりたいと思っています。
現場周回。図面が変更になった箇所や自分で分からないところは現場に足を運んでチェックします。
スタッフがあげてきた図面を次々とチェック。
わからなければスタッフに聞いたり、逆にスタッフから質問を受け調べることもあります。
設計コンサルタントからの変更依頼が多いので、現場でできるかどうかをシンガポールの法律などを調べ、上司に相談しながら進めます。
海外スタッフの研修で通訳として技術研究所(栃木県那須塩原市)を訪問したときのもの。前列右端が私。
家族で苫小牧へ旅行したときの一枚。右が母、左が姉、真ん中が私。
一時帰国したときは必ず同期と飲みに行きます。右端が私。
同期がシンガポールに遊びに来てくれたときの一枚。セントーサ島にて。右が私。
「ヤクルト」
一日1本のヤクルトは、ちょっと胃腸の弱い私の必需品。
学生でいられる『今』を、思う存分楽しんで下さい。社会人になったら自由に使える時間は少なくなります。私は学生時代、アルバイト代を貯めては旅行に行っていたので、インターンシップには参加していません。入社後、社会人の大変さや仕事の大変さを痛感しました。しかし、社会人になってからは、あまりまとまった休みが取れないので、自分の学生生活に悔いはないです。社会人になれば嫌でも働くことになるので、今は自分をしっかり見つめることが大事だと思います。
また、将来何がしたいか、どんな会社で働きたいか、自分が何に向いているかをよく考えてから社会人になってほしいです。入社してから転職するという選択肢もありますが、現実は社会人2、3年で転職は厳しいです。どうせなら自分の好きなこと、やりたいことができる会社へ入るのが理想だと思います。そのためにも、よく考えて残りの学生生活を送って下さい。思う存分楽しんで社会人になって下さい。
藤岡より応募者の皆さまへ。(動画 3:13秒)
※内容はすべて取材当時のものです。
上司から見た藤岡(動画 3:04秒)
※内容はすべて取材当時のものです。
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培ってきた志は、今も私たちの "CORE" として活き続けています。
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