このページは、ホームソリューション・技術技術一覧土木技術SEP型多目的起重機船「CP-8001」のページです。
SEP型多目的起重機船「CP-8001」
概要
「CP-8001」は、800t吊全旋回式起重機船にSEP(Self-Elevating Platform)機能を付加することにより、気象海象条件の厳しい海域であっても波浪の影響を軽減させ、安全性、稼働率、施工精度の高いクレーン作業が可能です。
特長
国内初の大型クレーンを搭載したSEP
本船は、欧州のSEP型洋上風力発電施設設置船の7割以上を手掛けるGustoMSC社(オランダ)が基本設計および油圧ジャッキシステムの製作を行い欧州を代表するクレーンメーカーであるHuisman社のクレーンを搭載した国内初の大型クレーン搭載のSEPです。
世界最新型の連続式油圧ジャッキシステム
GustoMSC社が開発した世界最新型の連続式油圧ジャッキシステムを搭載しています。 従来式のようなジャッキの盛り替え時間が不要で、毎分40cmの速度で連続したジャッキアップが可能です。 ジャッキ能力は、レグ1本あたり2,400tです。
大水深でも施工可能
本船は水深30mでのジャッキアップが可能です。さらに、長尺レグを使用することにより、水深50mまで対応が可能です。
高精度な自動船位保持装置(DPS)
船首船尾の両舷にそれぞれ1基ずつ、合計4基のアジマススラスターを搭載しています。スラスターは十分な能力を備え、気象・海象条件の悪い海域でも確実な位置保持が可能です。
また、本船のDPSは、ClassNK DPS-Bの認証を受け、冗長性の高い高精度な位置保持が可能です。
最大吊能力800tの全旋回クレーン
国内における全旋回式起重機船としては最大級のクレーンを搭載し、10MW級の風車の設置が可能です。
また、作業半径が大きい場合でも高い吊り能力を有します。
効率の良い建設作業を実現
800t全旋回式クレーンを搭載することにより、大型海洋構造物の設置作業や、海中基礎の建設作業が可能です。
本船とともに当社が保有する自航式多目的起重機船「CP-5001」を併用することにより、運搬や設置などの一連の建設作業を効率的に行うことができ、海上工事の生産性向上を実現します。
十分な居住スペース
最大120名の居住が可能で、事務室7部屋、食堂、厨房、浴室、洗濯室、フィットネス室、医務室、女性専用の居住設備などを備えています。また、緊急時対応用のヘリデッキも備えています。
最新技術を装備
気象・海象条件の厳しい海域での作業や長期滞在での作業における施工性、安全性、稼働率、福利厚生面の向上を目的に多くの最新技術を採用しています。
本船に搭載している主なシステムや装置を以下に示します。
・ジャッキ操作装置
・警報監視システム
・電源管理システム
・航海および海上通信システム
・衛星通信システム
・TV会議システム
・海底地形調査システム
・施工管理システム
・遠隔アクセス保守管理システム
・バラスト制御装置
・電動伸縮式ギャングウェイ
・杭立て起こし装置
主要目
船種:SEP型多目的起重機船
設計形式:GustoMSC GJ-3750C
航行区域:近海区域、A1・A2・A3水域
船級:ClassNK
A主要寸法
船体寸法
長さ:73m(垂線間距離)
全幅:40m
深さ:6.5m
満載喫水:4.35m(ベースライン)
デッキ面積:1,750m2
レグ長:66.7m (設計最長86m)
スパッドカン:あり
ジェッティングシステム:あり
Cジャッキシステム
型式:GustoMSC油圧連続式ジャッキ装置
ジャッキ能力:2,400t/本
昇降速度:0.4m/分
レグ操作速度:0.6m/分
Dその他
自動船位保持装置:ClassNK DPS-B
最大搭載人員:120人
ヘリデッキ:あり
クレーン能力
定格総荷重 | 800t | 600t | 400t | 200t |
作業半径 | 26m | 35m | 48m | 76m |
SEP型多目的起重機船「CP-8001」パンフレット
SEP型多目的起重機船「CP-8001」 [2.10 MB]
関連リンク
ニュースリリース
2019年01月08日 SEP型多目的起重機船「CP-8001」の完成について
2019年10月01日 洋上風力関連工事においてSEP型多目的起重機船「CP-8001」を活用