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SEP型多目的起重機船CP-16001完成について
2023年9月27日
五洋建設株式会社(社長 清水琢三)、鹿島建設株式会社(社長 天野裕正)、寄神建設株式会社(社長 寄神正文)が共同で建造を進めていた1,600t吊クレーンを搭載したSEP型多目的起重機船CP-16001(以下、SEP船)がこのほど完成し、引き渡しを受けました。
建造は、マレーシア最大の国際的コングロマリットグループのKuok Singapore社傘下のPaxOcean Holdings社(シンガポール)が担いました。引き渡し式は、2023年9月8日、インドネシアのバタム島にあるGraha造船所で行われました。建造契約は2020年1月30日に締結、同年10月30日に起工、2021年12月に進水しました。新型コロナウイルス感染症の拡大が長期化する中での建造となりましたが、関係者の尽力により、風車の大型化に対応した最新鋭のSEP船が完成しました。本SEP船は、3社による共同出資会社「PKYマリン株式会社」が保有・運航します。
今後は、11月より北九州響灘洋上ウインドファーム建設工事で稼働を開始し、9.6MWの風車25基の基礎工事の一部と風車据付工事を行います。また、2027年以降本格化すると予想される一般海域の洋上風力発電プロジェクトにおいて、日本船籍の大型SEP船として活躍が期待されます。本SEP船は、日本の洋上風力発電の拡大に貢献するものと確信しています。
本SEP船は、全長123m、全幅45m、最大搭載人員100人で、洋上風車及びその基礎構造の大型化に対応して1,600t吊全旋回式クレーンを搭載しています。主クレーンのブーム長を130m、デッキ上からのフック高さを143m確保することより、15MWクラスの風車を洋上で効率的に建設することができます。基本設計及びジャッキアップシステムは世界のSEP船の7割以上を手掛けるGustoMSC社(オランダ)が、主クレーンはオフショアクレーンのトップメーカーであるHuisman社(オランダ)が担当しました。五洋建設株式会社が我が国初の800t吊クレーンを搭載したSEP船CP-8001の建造で培ったノウハウを生かした最新鋭の作業船です。居室はシャワートイレ付で木製の家具とする等、船上で働く人にも配慮したサステナブルな作業船です。
<参考:関連プレスリリース>
・SEP型多目的起重機船(1,600t吊)の建造について(2019年11月20日)
・SEP型多目的起重機船(1,600t吊)の進水式について(2022年1月5日)
式典の様子
(左:Low Soon Teck PaxOcean Holdings副会長、右:清水琢三 五洋建設社長)