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本書では、普段は目にすることができない海底トンネルの造り方について丁寧に解説しています。
サッカーコートより長いコンクリートの函(はこ)を海底に沈め、水中に働く自然の力（水圧）を利用して、寸分の隙間なく函をつないでトンネルをつくる「沈埋工法」。その最終砦となる最終継手工法の開発は、約30年前に下石が描いた一枚のスケッチから誕生しました。そこから多くの知恵と工夫を取り入れて、より安全で合理的な技術として進化してきました。
本書では沈埋トンネルが抱える技術的な課題に対し、様々なアイデアで解決に導いた技術者の挑戦を、豊富な写真・図版とともに紹介し、技術開発の進化を感じられる内容となっています。
また、幅広い方々に楽しんでいただけるよう、序盤は海底トンネルに専門的な知識がない方でも親しめる内容で、終盤は技術的な知見を深められるよう技術の深部に迫ります。沈埋トンネルの施工に関するすべてのことが凝縮された1冊です。

本書を通じて、建設業の魅力や技術開発の面白さを多くの方に知っていただければ幸いです。