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「PC-Unit 桟橋工法®」が港湾関連民間技術の評価証を取得

2023年4月11日

五洋建設株式会社(社長 清水琢三)は、株式会社日本ピーエス、国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所ならびに国立大学法人 東京工業大学と共同で「PC-Unit桟橋工法®」を開発し、このたび一般財団法人沿岸技術研究センターの「港湾関連民間技術の確認審査・評価証(第22003号)」を取得しました。

従来、桟橋の上部工は、鋼管杭の打設を行った後、足場・型枠支保の組立組外し・鉄筋組立・コンクリート打設といった一連の海上作業で構築されます。近年、生産性向上や工期短縮の観点からコンクリート工のプレキャスト化が注目されており、桟橋工事では、現場近隣の製作ヤードで上部工の部材の製作を行い、その部材を起重機船で鋼管杭に架設して一体化するサイトプレキャスト工法が一般的に用いられます。
「PC-Unit 桟橋工法®」は、陸上運搬が可能な大きさにユニット化した上部工を工場で製作し、そのプレキャスト部材を現地で組み立てる工法です。杭頭部材や梁部材の形状の工夫により支保工を必要としない組立を可能とし、部材の連結にはPC鋼材を用いて緊張する接合方法を採用しました。上部工の梁部材をプレストレスト・コンクリート構造※1にするとともに、断面形状を逆U字形にすることで軽量化が図れるため、地震慣性力が支配的な設計外力となる桟橋では杭本数を削減することができます。プレキャスト工法は、従来の現場におけるコンクリート打設よりもコスト的には割高になる場合が多いといわれていますが、杭本数を削減することでトータルコストを従来程度に抑えることが可能になりました。
幅33m×長さ125mの直杭式桟橋(水深10m)を想定した性能照査結果によると、本工法の上部工は、従来の現場でのコンクリート打設に比べて15%軽量化され、杭本数を33%削減できます。また、従来の型枠支保の組立組外し・鉄筋組立・コンクリート打設など海上での作業を大幅に省略できるため工期は約50%短縮、現地作業員数は66%削減といった生産性向上が期待されます。
このようにプレキャスト化は、「工期短縮効果」に加え、現地作業の「省人化効果」が高く、結果として「働き方改革への寄与度」も高く、かつ海上作業が短縮されることから「安全性の向上」や作業船のCO2排出量削減による「環境負荷低減」にも繋がります。国土交通省では、VFM(Value for Money)の観点から、従来の経済性のみならず、上記の様々な効果を総合的に評価する方法が導入されることから、プレキャスト工法が一層推進されるものと期待されます。
当社は、「PC-Unit 桟橋工法®」をプレキャスト工法のメニューの一つに加え、港湾工事のさらなる生産性向上に貢献していく予定です。

※1 コンクリートに生じる引張応力を打ち消す目的で、あらかじめ圧縮応力を導入したコンクリート構造

PC-Unit 桟橋工法の概要図

図1 従来の施工方法


直杭式桟橋(幅33m×長さ125m、 水深10m)の検討結果

図2 防水シート自動溶着システム


本工法の施工手順

図3 溶着ラインのよれやたわみに追従した溶着のイメージ



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