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五洋建設株式会社（社長 清水琢三）は、港湾工事などの基礎捨石マウンドの均し作業を効率的かつ高精度で行うことができる新型捨石均し機「SEADOM-7」を建造しました。本機は、8脚歩行式水中作業ロボットであり、波浪の影響を受けにくく、海象条件の悪い海域においても高い稼働率が期待できます。

当社は、潜水士による捨石均し作業の省人化および施工能力の向上に対応するため、水中歩行式捨石均し機の第1号機を1986年に建造して以来、これまでに5機建造し、実績を積み重ねてきました。本機はレーキ装置と重錘による締固め装置を有し、ICTを活用して自動化施工を可能にした最新鋭機です。起重機船で重錘を落下させる捨石均し工法は、これまでにも多くの実績がありますが、重錘落下機能を有する水中作業ロボットは世界初となります。

重力式構造物が沈下や傾斜することのないよう堅固な基礎捨石マウンドを造成するために、レーキ装置で高精度に敷均し、従来のローラ転圧方式に代えて重錘装置（水中重量18.1トン、底面積4m2、最高落下高さ2m）で締固めます。起重機船による重錘落下方式は大きなもので水中重量50トン、底面積10m2程度の重錘が用いられていますが、単位面積当たりの重量は本機の重錘とほぼ同等です。
水中ソナーによって基礎捨石マウンドの形状と高さをリアルタイムに確認しながら、AIシステムによって最適な重錘落下高さ・回数を導き出すことで、施工精度の向上と作業の効率化を図ります。
自動化施工技術には、高精度なセンサーと自動制御システムを導入しています。BIM/CIMクラウドから捨石投入後の測量結果および基礎マウンドの設計3次元データを読み込み、それらを基に平面的な凹凸の差分量を算出し、作業手順を計画し実行します。均し作業の完了後、超音波センサーで計測した基礎捨石マウンドの3次元出来形データをBIM/CIMクラウドへ出力することで、リアルタイムの進捗管理など、スムーズなデータ活用が図れ、工事全体の生産性向上に寄与します。

施工イメージ図

・特長
a) 500kg/個以下の石材で構成された基礎マウンドを高精度かつ堅固に締固め可能
b) AIシステムを用いた最適な重錘落下高さの設定による施工精度と作業効率の向上
c) シーケンス制御に従って油圧および電気機器を制御することで自動操作が可能
d) BIM/CIMクラウドとの連携と3次元データの有効活用による生産性向上

・施工フロー
�@ 移動・位置決め：所定の位置に移動し、捨石均し手順に応じた方向に設置
�A 地形計測：レーキ台車に搭載した5基の超音波センサーで捨石マウンドの凹凸を計測
�B レーキ敷均し：レーキを前後に走行させ、捨石マウンドを任意の高さに敷均し
�C 重錘締固め：AIシステムが算出した最適な高さから重錘を落下させ、堅固に締固め

主な仕様

DX関連機器