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現場全景
この呉市の中枢部で、現在、広島法務局呉支局、広島地方検察庁呉支部・呉区検察庁、中国財務局呉出張所、呉税務署、呉労働基準監督署などの5つの官庁機能を集約する呉地方合同庁舎の新築工事が進んでいる。
この事業は、老朽化が進み、耐震性能が確保されていない呉市内に散在する5官署を合同庁舎として集約・合同化し、施設利用者の利便性向上と業務の効率化を図りつつ、地域の防災拠点施設を整備することを目的としたものだ。
当社は、ここで、既存庁舎(旧呉法務総合庁舎)の仮庁舎の建設、既存庁舎の取り壊し工事、新営庁舎建設工事、そして仮庁舎撤去作業までの呉合同庁舎新営工事に関わる一連の作業に携わっている。
- 現場位置図
- 完成予想図
新庁舎の主要な構造体は、鉄筋コンクリート造である。防災拠点となるべく柱・梁等のフレームは、非常に頑強に計画されており、単位鉄筋量は160kg/m2を超えている。また、コンクリート造とすることにより重要な文書類の保管場所として高い耐火性能を期待されている。
当工事では、構造体コンクリートの質を向上させる取り組みをしている。コンクリートの打設・締め固めに関する工夫、外壁表面の急激な乾燥を抑制し初期ひび割れを防止する工夫、非常に多い鉄筋のかぶりを確実に確保する工夫等、構造体コンクリートの質の向上を図り高品質・高精度の耐久性の高い建物を構築している。
工事を受注した2011年2月から1ヵ月後の3月11日、東日本大震災が発生した。
大震災以降、発注者である国土交通省中国地方整備局においても新庁舎に求められるもののひとつとして防災拠点としての機能を強く意識された。
当初より計画されていた防潮堤や非常電源用のオイルタンクのあり方について、より現実的に停電時の対応や津波等の浸水時の使い勝手、電気を使用する機器に関する停電時のリスクを確認し、機械に頼るか人的対応に重きを置くか、また、使用電力の節電のため待機電源を減らすこと等に関して関係者による議論が交わされた。
また、屋上部分に太陽光パネルを増設するなど、自然災害や重大事故発生時の緊急時の防災拠点施設としての位置づけが明確に感じられる。
既に外装仕上工事を終了し、2013年1月末現在の進捗状況は80%。
呉市に相応しい重厚感溢れるレンガ調の外装も完了、2月からは高い公共性を追求したユニバーサルデザインを導入した内装・設備工事の最終段階に入る予定である。
工事名称 | 呉合同建築工事 (建物名称 呉地方合同庁舎) | |
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工事場所 | 広島県呉市中央 | |
工期 | 2011年2月11日〜2013年3月31日 | |
発注者 | 国土交通省 中国地方整備局 | |
設計監修 | 国土交通省 中国地方整備局 | |
設計・監理 | 設計:(株)梓設計 監理:(株)あい設計 |
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施工 | 五洋建設(株) | |
工事内容 | 主要用途 | 庁舎 |
入居官署 | 広島法務局呉支局 広島地方検察庁呉支部・呉区検察庁 中国財務局呉出張所 呉税務署 呉労働基準監督署 |
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構造 | 庁舎部分:鉄筋コンクリート造 地上7階 地下1階 立体駐車場部分:鉄骨造 地上3階 |
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建築面積 | 1,860.88m2 (庁舎部分 1,054.06m2) | |
延床面積 | 9,805.51m2 (庁舎部分 7,493.57m2) | |
敷地面積 | 3,175.76m2 |