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着水を始めた「第一明音丸」
津波で陸に打ち上げられた数々の漁船
当工事は陸上にあがった5隻の船を海上に戻し、指定ドックへ曳航するまでの一連の工事である。
1隻目の漁船「第一明音丸」は岸壁までの運搬距離が約200mと他の4隻に比べて短く、作業エリアも比較的確保し易い状況ではあったが、非常に危険を伴う作業に違いない。
精緻な施工計画に基づき、作業手順を入念に検討してきたが、前例があるわけでもなく、あくまでも机上の計算によって推定する以外にないからだ。
言わば、「初めて行う陸上サルベージ」の実作業であり、現場は緊張感に包まれたなか、作業はスタートした。
※作業全体配置図
1隻当たりの漁船の総重量はそれぞれ約400tもあり、重機類は漁船を吊り上げるための650t吊クローラークレーン2台、カウンターウェイトの取り付け・解体など周辺作業を行なうための450t吊ラフタークレーン、積み込んだ漁船を移動させるMAX1,000t積みの大型キャリアなど、すべてが大きく、かつ重量物である。従って、路面の養生も欠かせない。
転圧後の砕石の上には厚さ50mmもの鉄板が敷かれている。クレーンのキャタピラが軋む音は物凄く迫力があり、正直、傍にいると怖いと感じるほどだ。
施工フロー
工事名称 | 気仙沼漁港漁船回収工事 | |
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工事場所 | 宮城県気仙沼市魚浜地内 | |
工期 | 2011年5月18日〜2011年8月31日 | |
発注者 |
回収船(第一明音丸)船主 回収船(第二十八豊清丸)船主 回収船(第六安洋丸)船主 回収船(第五朝洋丸)船主 回収船(第六十五新生丸)船主 |
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施工者 | 五洋建設(株) | |
工事内容 | 漁船回収工 | 5隻 |
重機組立解体工 | 2台 | |
運搬台車組立解体工 | 1台 | |
がれき撤去工 | 一式 | |
仮設道路設置工 | 一式 | |
重機足場設置撤去工 | 一式 | |
回収漁船曳航工 | 4隻 |