ページの先頭です
ページ内移動用のリンクです



このページは、ホームの中のソリューション・技術の中のプロジェクトの中のプロジェクトストーリーの中の大井町西地区再開発事業新築工事のページです。

大井町西地区再開発事業新築工事(東京都)

大井町駅近くに再開発事業による超高層ビルがまもなく完成

位置図位置図(提供:大井西市街地再開発組合)

JR線とりんかい線、東急大井町線大井町駅(東京都品川区)に近接する一角で、現在、大井町西地区市街地再開発組合による第一種市街地再開発事業が順調に進み、間もなく完成を迎える。

本計画は、細街路、小規模宅地の密集地である当地区を、区道の街路拡幅整備事業に併せ、建物の共同化・不燃化等をはかることにより、品川区における行政、文化、業務、商業、交通の中心地として、街区の再編と防災性の強化を目的としたものだ。

当社は、ここで住宅をはじめ、公益施設(保育園)、商業施設を含んだ複合施設の建設や歩行者空間整備、そして空地部分及び建物屋上部分緑化など、地上28階建、地下2階の超高層ビルの建設工事全般に携わっている。

耐震性に優れた技術を用いて安全性・品質を確保

当施設の施工に際しては、中間免震構造の導入及びプレキャストコンクリート工法(PCa工法)を用いて施工を行っている。これは、地震時の危険度の低減やビルの安全性や品質の確保を考慮したものである。

中間免震構造図中間免震構造図 (画像拡大)

中間免震構造とは、建物の中間階に免震装置を設置し(左図赤い部分)、大地震から建物を守る技術で、主に住宅密集地など敷地境界が狭く擁壁をつくることが困難な場合や傾斜地に建物がある場合に用いられる。当施設では、商業施設(1階〜2階)と住宅施設(3階〜28階)の間に設置した。

建物の途中階に免震装置を設置することで、地震の際に、免震層から上階で建物が揺れる力が減少するとともに免震層以下の階でも免震層上階が震動しない分だけ揺れが減少するという耐震性に優れている。

そのため、施設の利用者や近隣の方々にとって、安心・安全の空間を提供できる効果がある。上下層で用途や面積が異なる建物には最適な導入技術といえよう。

PCa工法とは、あらかじめ工場で成形されたコンクリート部材(プレキャストコンクリート)を建設現場に運び込んでつなぎ合わせる工法である。
各部材は工場で製作されるため、天候に左右されない。そのため、部材精度を向上でき、安定した品質を確保できるほか、現場での作業の省力化ができるなどの利点がある。 当現場では住宅施設(3階〜28階)で当工法を導入し、1フロアを6日間で構築し、品質と施工の効率化を図っている。

PCa工事の流れ(柱部分)

制約の多い周辺環境のもと、地域と人に優しい街づくりを目指して

この地域は、大型車両規制や敷地4面接道のうち1面のみの使用という厳しい条件もあるため、建設中の建物内にも小型車両の搬入が可能な工夫をするなど、工事スケジュールの調整を行いながら工事を行ってきた。

また、地域の方々への配慮を最優先にし、現場での作業時間は18:00までとするほか、騒音計・振動計を設置し、現場にはゴム巾木をつけるなど、常に騒音、振動、埃対策を行いながら施工にあたっている。

さらに、職員による周辺一斉清掃のほか、地域主催の新年会や節分祭、防犯パトロールなどのイベントにも参加するなど地元の方々との交流を大切にしながら、「地域の方々のための街づくり」をモットーに工事を進めている。

  • 騒音計・振動計設置状況騒音計・振動計設置状況
  • 地元の方々と防犯パトロール地元の方々と防犯パトロール

工事所長 柳沢純一工事所長 柳沢純一

当工事の工事所長である柳沢純一は、「32ヵ月という長い工期のなか、発注者である大井町西地区市街地再開発組合様や地域の皆様の思い、また工事関係者とのコミュニケーションを大切にしながら安全第一に施工してきました」と振り返る。

さらに、「当現場には2名の女性の建築職員がいます。男性職員が多いなかで、想像以上に大変だったと思いますが、現場の作業環境の改善に大いに貢献し、良い結果を残してくれました。今後、女性技術者の強みを活かす育成にも力を注ぎ、その活躍に期待したいと思います」と女性技術職へのエールを送る。

2009年12月に工事着工後、既に20回現場見学会を開催し、地元の方々や学生や教員の方々などに幅広く現場を公開している。
暮らす人、訪れる人のことを第一に考えた大井町再開発事業。
9月上旬の完成後は、大井町のランドマークとしてまた、当社の再開発事業における技術力や地域貢献力をアピールする施設にもなり、今後の営業活動の強みにもなるであろう。

外観全景外観全景

工事名称 大井町西地区第一種市街地再開発事業に係る施設建築物新築工事
工事場所 東京都品川区大井1丁目
工期 2009年12月15日〜2012年9月3日
発注者 大井町西地区市街地再開発組合
設計・監理 (株)協立建築設計事務所
施工 五洋建設(株)
工事内容 主要用途 共同住宅(269戸)・店舗・公益施設
構造 鉄筋コンクリート造
中間免震建物
地上28階 地下2階
建築面積 2,257.96m2
延床面積 32,628.20m2
敷地面積 3,290.81m2


ページの終わりですページの先頭へ戻る