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茨城港常陸那珂港区東防波堤築造工事

ケーソン据付状況

首都圏の新たな物流・エネルギー拠点を拓く港湾事業に参画

東京都心から約110kmの茨城県のほぼ中央の太平洋沿岸に位置する茨城港常陸那珂港区。
ここは、2008年(平成20年)12月に、日立港、常陸那珂港、大洗港の茨城県県北3港を統合し、重要港湾「茨城港」としてスタートを切った。そして現在、国際コンテナ船舶の大型化への対応をはじめ、首都圏のエネルギー需要に対処するためのエネルギー基地(石炭火力発電所)としての機能強化のため、北関東の新たな物流の拠点として大規模な港湾基盤整備事業が展開されている。
当社は、この常陸那珂港区で総延長5,400mという大規模な防波堤築造工事に長年携わっており、本工事において最終締切り部に大型ケーソン4函の据付工事を担当している。

  • 茨城港 位置図茨城港 位置図
    (提供:茨城県)
    (画像拡大)
  • 施工場所全景施工場所全景
    (提供:国土交通省 関東地方整備局 鹿島港湾・空港整備事務所)

厳しい海象条件の下、「はめ込み方式」よる超大型ケーソン据付で安定した防波堤築造へ

ケーソン断面図ケーソン断面図(画像拡大)

今回の東防波堤築造工事では、ケーソン据付場所が5、400mの防波堤の長さのうち、南ふ頭地区沖合の163号函〜166号函の中間地点であることから「はめ込み方式」と呼ばれる据付方法が採用された。

これは、陸上で製作されたケーソンをDCL (Draft- controlled Caisson Launcher)と呼ばれる進水装置で所定の場所にて進水し、曳船、起重機船及びウィンチにより1函ずつはめ込んでいく方式である。

施工場所が太平洋に面した狭隘な締切り部であることから、施工管理には常に波高を意識した施工判断と潮流への対応が要求された。これには、本社船舶機械部、技術研究所と連携して現地の流向流速の測定解析を行い、潮流の影響を考慮したケーソン据付について検討を重ねながら施工を行った。
そして厳しい海象条件の下、長さ30m×幅22m×高さ24m、重さ約8,000tという超大型ケーソン4函のはめ込みに無事成功し、安定性に優れた防波堤を構築するに至った。

なお、こうした外洋でのはめ込み方式によるケーソン据付は全国でも稀な施工例である。

安全施工の下、首都圏の新たな国際物流ターミナル港を目指して

この常陸那珂港区の北ふ頭地区・中央ふ頭地区ではすでに供用されているため、一般航行が優先とされ、作業船の対面航行ができないことから、施工では常に工程を調整することが求められた。

工事総括所長 樋口慎一郎工事総括所長 樋口慎一郎

工事を振り返って、当工事の工事総括所長である樋口慎一郎は、「厳しい条件下での施工でしたが、潮流を加味した施工や海象条件に対応した工程の工夫など、当社の海上技術を存分に活かすことができた工事でした。また、重大災害の発生率が懸念される海上での起重機作業や大深水での潜水作業では、安全施工と作業員の健康管理に徹底を促すことで、無事故・無災害で終了しました」と語る。

この防波堤が、常陸那珂港区を守ることでその機能を充実させ、茨城港の発展に繋がることになる。さらに、2011年3月には、北関東自動車道が整備され、その起点となる本港区は茨城・栃木・群馬各県の主要都市と結ばれ、陸と海の交通機関の懸け橋となり「東日本の表玄関」として発展していくであろう。

工事名称 茨城港常陸那珂港区東防波堤築造工事(その2)
工事場所 茨城港常陸那珂港区内
工期 2010年1月27日〜2011年2月15日
発注者 国土交通省 関東地方整備局
施工 五洋建設株式会社
工事内容 基礎工 一式
本体工 一式
ケーソン据付 7,830t 1函、7,963t 3函
被覆・根固工 一式
上部工 一式
防護工 一式
仮設工 一式


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