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What's New

カルシア改質土の混合を効率化するカルシアバケットの開発

2023年7月18日

五洋建設株式会社(社長 清水琢三)と株式会社石本建設(社長 石本明久)は、カルシア改質土の混合能力を向上させるカルシアバケットを開発し、新技術情報提供システムに登録しました(NETIS KKK-220001-A)。カルシアバケットは、前面部・中間部・底面部が各々格子構造で構成されており、1回の撹拌操作で材料が三層の格子構造を通過するため、バックホウを用いた浚渫土の解泥やカルシア改質土の混合を効率的に行うことができます(図1)。
カルシア改質土は、軟弱な浚渫土とカルシア改質材(転炉系製鋼スラグを成分管理・粒度調整した材料)を混合した材料であり、強度発現・濁り抑制等の特徴を有し、埋立材や浅場・干潟の基盤材等に使用されています。また、「浚渫〜解泥・混合〜投入」のサイクル(図2)で製造され、土運船に積み込まれた浚渫土をほぐすための「解泥」作業とカルシア改質土を添加して「混合」する作業が製造に要する時間の内、約半分を占めており、以降は徐々に硬化するので速やかに投入まで完了させる必要があります。
これまでの「解泥・混合」作業は土運船を係船し、陸上からバックホウ2台で行うのが一般的でした。カルシアバケット1台と標準バケット1台を併用した場合の10ケースに及ぶ混合時間の測定事例によると、標準バケット2台を用いた場合に比べて、混合能力の向上が認められ、混合に要する時間がおおよそ3分の2に短縮できることを確認しました(図3)。
「解泥・混合」に従来の標準バケットのみを用いると1日2サイクルの施工が上限でしたが、カルシアバケットを併用することで1日3サイクルの施工が可能になるとともに、浚渫作業の待ち時間も解消し、生産性向上に大きく寄与できることが期待できます(図4)。
現在、0.8m3型、1.9m3型、3.1m3型のバケットを保有しており、使用する土運船の大きさや施工規模に応じて使い分けが可能です。当社はカルシア改質土を利用した社会基盤の効率的な整備に向けてカルシアバケットを積極的に活用してまいります。

・本技術の特長
1)カルシア改質土の混合時間が3分の2に短縮
2)1日あたりの施工量が1.5倍程度増加
3)カルシア改質土のほか、セメント等を添加する改良土の製造にも適用可能

【図1】バッチ式原位置混合工法の実海域での施工試験
図1 カルシアバケットと施工状況


【図1】バッチ式原位置混合工法の実海域での施工試験
図2 カルシア改質土のバックホウ混合での施工フロー


【図1】バッチ式原位置混合工法の実海域での施工試験
図3 カルシアバケット併用による混合時間の短縮


【図1】バッチ式原位置混合工法の実海域での施工試験
図4 カルシアバケット併用によるサイクルタイムの変化




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