ページの先頭です
ページ内移動用のリンクです



このページは、ホームの中のWhat's Newの中の2016年の中の変形追随遮水工法(Clay Guard工法)を高度化のページです。

What's New

変形追随遮水工法(Clay Guard工法)を高度化
〜土質遮水材料の主材料として石炭灰を有効活用〜

2016年9月27日

五洋建設株式会社(社長 清水琢三)は、平成14年に実用化した「変形追随遮水工法(Clay Guard工法)」の海面灰処分場の遮水構造への適用拡大を目的として、新たに石炭灰を主材料とする土質遮水材料を開発し、この度、一般財団法人沿岸技術研究センターが実施する港湾関連民間技術の確認審査・評価事業において、評価証(部分変更)を取得しました。

変形追随遮水工法(Clay Guard工法)は、管理型海面処分場の遮水工法として平成14年に実用化しており、平成28年現在、7つの海面処分場において合計約24万m3の施工実績があります。本工法は、浚渫工事等で発生する粘性土を主材料とし、遮水性を高めるためにベントナイトを添加混合した土質遮水材料を使って底面遮水工や側面遮水工を構築する技術です。この土質遮水材料は粘性土の持つ可塑性を利用しており、土質遮水材料に変形を与えても、ひび割れを生じることなく変形に追随するため、地震や廃棄物埋立による荷重により、地盤や護岸に変形が生じても、遮水性能を保持することが可能です。また、材料劣化がほとんどない無機材料のみで構成されることから長期耐久性にも優れることが特徴です。

写真-1 石炭灰を主材料とする土質遮水材料 石炭灰を主材料とする土質遮水材料

当社では、石炭火力発電所から排出される石炭灰を有効活用し、管理型処分場の建設技術を提供することを目的として、粘性土の代わりに石炭灰(フライアッシュ)を主材料とした土質遮水材料の成立性について検討を進めてきました。

その結果、新たに開発した土質遮水材料1m3当り、石炭灰を約600〜700kg、ベントナイトを約200kg、重金属不溶化剤を石炭灰質量の3〜10%添加混合することで、従来の粘性土を主材料とする土質遮水材料と同等以上である10-9m/sオーダーの透水係数を実現すると同時に、石炭灰に含まれる重金属類の溶出も環境基準以下に抑制できることを確認しました。また、実規模施工実験を実施し、ポンプによる圧送、トレミー管による水中打設が可能であり、従来と同様の施工方法により、従来と同等の施工性が確保できることを確認しました。

  • 側面遮水工への適用例側面遮水工への適用例

  • 底面遮水工への適用例底面遮水工への適用例

これらの検討結果を基に、一般財団法人沿岸技術研究センターが実施する港湾関連民間技術の確認審査・評価事業において、学識経験者からなる「平成27年度下期港湾関連技術確認審査・評価委員会」(委員長 善 功企 九州大学大学院工学研究院 特任教授)の確認審査および評価を経て、変形追随遮水工法(Clay Guard工法)の部分変更として、評価証を取得しました。

今後は、新たに開発した本工法を管理型処分場建設工事へ積極的に展開するとともに、建設業として安心・安全な社会を提供すべく更なる技術開発を推し進め、再生資源の有効活用、環境保全に大きく貢献してまいります。


ページの終わりですページの先頭へ戻る