ページの先頭です
ページ内移動用のリンクです



このページは、ホームの中のWhat's Newの中の2015年の中の国内外の工事でBIM施工のページです。

What's New

国内外の工事でBIM施工
〜施工品質と生産性の向上を目指して〜

2015年06月18日

五洋建設株式会社(社長 清水琢三)は、海外や国内の建築工事の施工においてBIM(注1)を積極的に導入し、施工品質と生産性の向上に取り組んでいます。シンガポールでは、昨年からBCA(建築建設庁)の規制により一定規模以上の建物の設計にBIMが義務化された中、MOH(保健省)発注のチャンギ総合病院の工事でBIMを活用して施工し、昨年末に開業しました。また、国内においては、昨年策定された国交省BIMガイドラインに先立ち、試行プロジェクトとされた関東地方整備局発注の前橋地方合同庁舎の工事でBIMを活用して施工し、今年5月に竣工しました。

シンガポールのチャンギ総合病院の工事では、以下の内容についてBIMの効果を確認しました。

・建築、設備の3次元の施工モデル(注2)を統合し、設備配管が集中する天井内の納まりを調整(注3)
⇒結果を発注者に示して天井高さを決定、業者間の施工手順を可視化して現場作業を調整

・各室の設計仕様について、施工モデルにより実現可能性やデザインの方向性を速やかに提示
⇒発注者やコンサルタントの意思決定を円滑化

・施工モデルに使用材料や機器仕様等の属性情報(注4)を入力
⇒竣工後の建物維持管理でのBIM活用に連携

これらの取組みが評価され、BCA(建築建設庁)よりBCA/BIM Gold Plus Awardを受賞しました。
現在施工中の工事においても、施工モデルを活用した納まり調整や意思決定の円滑化を図り、施工品質や生産性の向上に取り組んでいます。

  • チャンギ総合病院 竣工写真チャンギ総合病院 竣工写真
  • チャンギ総合病院 施工モデルチャンギ総合病院 施工モデル

一方、国内の前橋地方合同庁舎の工事では、以下についてBIMの効果を確認しました。

・建築、設備の3次元の施工モデル上で、躯体、設備配管の干渉や納まりを調整
⇒施工時の調整作業軽減による現場作業の効率化

・図面要素を3次元モデル上で入力して2次元施工図、総合図を生成
⇒図面間の整合性を確保、総合図での設備シンボルの表現方法を確立

・竣工時に、施工モデルの簡略化や属性情報の入力方法等を検討
⇒建物維持管理へ連携する竣工時の施工モデルのプロトタイプを作成

  • 前橋地方合同庁舎 竣工写真前橋地方合同庁舎 竣工写真
  • 前橋地方合同庁舎 建築・設備統合モデル前橋地方合同庁舎 建築・設備統合モデル

呉市新庁舎市民ホール 施工モデル呉市新庁舎市民ホール 施工モデル

現在施工中の工事においても、BIMを用いて掘削やコンクリート数量の算出、鉄骨やPCa建方の施工計画、手順調整等を行っています。
呉市新庁舎の市民ホールの工事では、3次元曲面の仕上部材に対して設計者と協議しながら、施工モデルから任意断面を切出して施工図を作成し、仕上部材や下地金物の製作等に活用しています。

また、さらなる効率的なBIM活用とするため、積算ソフトとの連動、シンクライアント環境(注5)の構築、テンプレート(注6)やマニュアルの作成等の環境整備を行っています。

今後とも、海外や国内の工事において、BIMによる施工品質と生産性の向上に取り組むとともに、自社の設計施工案件を中心にBIMを展開していきます。

注)
1.BIM(Building Information Modeling):3次元形状情報と材質や色、性能等の属性情報を合わせ持つ建物モデルを建物のライフサイクル全般に亘って一元的に活用する仕組み
2.施工モデル:施工段階で作成、使用する3次元の建物モデル
3.納まり調整:建物を構成する各種部材や設備機器が互いに干渉しないように調整すること
4.属性情報:建物モデルを構成する各部材や設備機器等のメーカー、型番、性能、耐用年数等、形状以外の情報
5.シンクライアント環境:インターネットを介して手元のパソコンで高性能なコンピュータを操作するための環境
6.テンプレート:3次元の建物モデルから2次元の図面を効率よく作成するための仕組み




ページの終わりですページの先頭へ戻る