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What's New

第11回国土技術開発賞 最優秀賞を初受賞
〜沈埋トンネルの最終継手を省略する「キーエレメント工法」〜

2009年06月26日

五洋建設株式会社(社長 村重芳雄)は本日、当社の開発技術である「キーエレメント工法」において、第11回国土技術開発賞の最優秀賞(国土交通大臣表彰)を受賞しました。当社はこれまでに優秀賞で2件、入選で6件の受賞をしており、最優秀賞の受賞は今回が初めてとなります。

今回の受賞対象となりました「キーエレメント工法」は、海底トンネルなどを築造する際に用いる沈埋トンネル工法の技術で、最終継手部分を省略する技術です。  従来工法と比べ、最終継手の製作・沈設工が省略できるため、約3か月の工期を短縮でき、約2億円のコストダウンが図れます。また、沈設の際に大型起重機船などの設備が不要なため、航路の専有面積が縮小でき、空港制限区域においても施工ができます。さらに、潜水士の作業も省略できることから、施工の安全性が向上します。今回の受賞については、この技術が「世界に誇れる暮らし」を支える社会資本に必要となる技術として評価されました。

一般的に沈埋トンネル工法は、最終沈埋函の沈設後に残る間隙部分を閉塞する最終継手工が必要です。1990年代までは、水中を仮締切するドライワーク工法や潜水士が止水パネルを取り付ける工法が主流でした。1990年代後半になって、大水深の航路への対応と工期短縮が要求されるようになり、当社もVブロック工法を開発して、現地作業の省力化やプレキャスト化を図ってきました。 キーエレメント工法は、従来工法であるVブロック工法のくさびによる水圧接合の原理を沈埋函本体に適用し、最終継手工の省略を実現しました。端部を傾斜状にした沈埋函に、新たに開発した伸縮性止水ゴムを設置することにより、Vブロックより約10倍長い沈埋函を施工誤差なく接合することができます。この伸縮性止水ゴムは、中空構造で、内部に空気を送ることで伸縮が可能となっており、±120mmの延長誤差や水圧による端面の変形に対応することができます。既設函に密着して止水が確認できた後に、無収縮のモルタルを注入し、硬化後に水中接合をおこないます。

当社はこれまでに、この工法を大阪湾の夢洲と咲洲を結ぶ「大阪湾夢咲トンネル」(2008年3月工事完了)と沖縄県の那覇空港と那覇市街地をつなぐ「那覇港臨港道路空港線」(2009年5月設置完了)の2件で施工しており、さらなる受注の確保を目指しています。

今後も当社は、技術開発を通じて社会へ貢献できるよう、努力を続けてまいります。

※国土技術開発賞は(財)国土技術研究センターと(財)沿岸技術研究センターが主催し、国土交通省の後援の元におこなわれているもので、建設産業における優れた新技術およびその開発に貢献した技術開発者を対象に表彰する事業です。


キーエレメント工法の概要

キーエレメント工法の概要


従来工法(Vブロック工法)とキーエレメント工法の比較

従来工法とキーエレメント工法の比較



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