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What's New

国内最大の船舶昇降機シンクロリフトを備えた新糸満造船所が完成
〜大型昇降装置と移送レールで効率的な船舶建造・修繕を実現〜

2006年08月29日

五洋建設株式会社(社長:村重 芳雄)は、新糸満造船株式会社(社長:松浦 快奏、本社:沖縄県糸満市、TEL 098-994-5111)の発注で、糸満市西崎の埋立地に建設していた船舶用大型エレベーター「シンクロリフトシステム」を備える新造船所を、このほど完成させました。シンクロリフトを持つ造船所としては国内最大で、中規模船舶の建造や修繕、検査を素早く安全に行なうことができるようになります。県外に回航せず沖縄で船の修理ができることから、離島航路やアジア航路船舶からの需要に対応できるほか、防波堤用ケーソンなど土木構造物の建造にも対応可能で す。

シンクロリフトとは、船舶を海から陸に昇降 させる一種のエレベーターのことで、船舶建造・修繕のための陸揚げおよび進水設備として、1954年に米国フロリダ州マイアミに本社をおくシンクロリフト社が開発したものです。現在、欧米を中心に世界の200ヶ所以上で使用されていますが、日本では千葉県富津市の造船所で稼動しているのみでした。
上下に昇降する装置を使い、コンピュータ制御で船体への負荷を均一化しながら船舶を移動させるので、従来の斜路を使ったワイヤによる引き揚げで船舶を陸揚げしたり進水させる方法と比べ、負荷の一極集中を避けることができ、船体や船底機器類の損傷リスクを回避できます。
また、陸上部の工場敷地内に船舶移送用レールを縦横に敷くことで、1ヶ所の昇降設備で同時に多数船舶の修繕・建造ができます。さらに、船舶をブロック建造する場合、レール上の船舶用台車を結合して建造できるので大型クレーンを必要とせず、効率的に高品質の船舶修繕・建造を行なうことができます。

完成した新糸満造船所は全長85m、幅25mの国内最大のシンクロリフトを備え、船を毎分25cmの速度で昇降させます。ヤード内で全長95m、総トン数5,000トンまでの中型船を複数同時に修繕・建造できるほか、ケーソン製作ヤードとして使用することもできます。
総工費は約38億円、工期は2005年7月〜2006年8月までの14ヶ月で、米国・シンクロリフト社と共同でシステム全体の設計を行ない、当社が海上桟橋建設やプラットフォームの製作・据付け、陸上部の船舶移送用レール基礎工事、工場棟建築工事および船舶移動用の台車製作などを行ないました。

五洋建設は日本におけるシンクロリフト社の代理店として、シンクロリフトに陸上部の移動設備を組み合わせたトータルのシンクロリフトシステムを提案し、ケーソン製作基地や造船所を計画・建設しています。
石油高騰が続くなか、回航燃料の節約に繋がる地域の修理造船所の需要は高まっていくものと期待されることから、国内2例目となる造船所の完成を機に、用地に余裕のある造船所の改築や、移転計画のある造船所に向けて、シンクロリフトシステムの導入提案営業を強化してまいります。

すでに数隻の修理を始めた新糸満造船所(シンクロリフト上にあるのはコンクリートプラント船)
すでに数隻の修理を始めた新糸満造船所(シンクロリフト上にあるのはコンクリートプラント船)

シンクロリフトで陸揚げされる船
シンクロリフトで陸揚げされる船



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