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What's New

新しい干潟再生覆砂技術「スラリーBOX覆砂工法」を実工事に初適用

2005年12月06日

五洋建設株式会社(社長:鉄村和二郎)は、底生生物や水産資源の生息環境の保全・創造を目的とする底質環境改善技術「スラリーBOX覆砂工法」を、このほど山口県内の干潟再生工事に実適用しました。本工法は、浅海域や閉鎖性海域の水底を生物生息に適するよう改善する技術で、これまで実証実験でその効果を確認しています が、実工事への適用はこれが初めてです。

スラリーBOX覆砂工法(開発発表2004年8月)は、通常の砂質土のみの覆砂に加え、現地底質の耕耘や現地底質と覆砂材等を混合することが可能で、粒度調整により生物生息に適した底質改善を図る技術です。実工事用に製作した覆砂撹拌装置(改良面積:約10m2/1回あたり、平均約230m2/1日あたり(最大350m2/1日あたり)、装置形状:縦4.4m×横2.4m×高さ3.9m)は、外側の密閉枠に昇降可能な拌翼が内側に取り付けられた構造になっており、耕耘や混合は、装置を現地底質の所定深さまで貫入した後、撹拌翼を回転させながら目標深度まで上下させるとにより行います。密閉枠内での作業のため、濁りの発生が少ない施工が可能です。

施工全景施工全景
(クリックで拡大)

初適用した工事は「山口港干潟再生(受託)工事第1工区(発注者:山口県)」で、このほど良好に施工を完了しました。当工事は「やまぐちの豊かな流域づくり構想(椹野川モデル、2003年3月策定)」に基づく生態系保全プロジェクトの取り組みの一つとして、椹野川河口域の中潟地区(カキ殻高密度分布域)を対象に、干潟生物の生息環境の改善、生物多様性の向上を目的に行うものです。

【工事概要】
工事名称: 山口港干潟再生(受託)工事 第1工区
工事場所: 山口県山口市深溝地内 椹野川河口中潟地区
発注者: 山口県
施工者: 五洋建設(株)
工期: 平成17年6月15日〜平成17年10月31日
工種: スラリーBOX覆砂工法を用いた干潟耕耘工  計5,600m²

(干潟耕耘工内訳)
(1)干潟上層に存在するカキ殻とその下層の底質とを混合する底質の耕耘 4,200m²
(2)砕石や砂を現地底質と混合する混合覆砂(混合比20%)1,400m²(各700m²×2)

今後は、順応的維持管理として改善効果の確認のためのモニタリングを継続し、対象地域特性に適応した干潟再生方法の検討を行いながら、事業を進める予定になっています。

今回の実工事への適用を機に、当社の※底質環境浄化技術(P-Cute)の核となる技術として積極的に本工法を提案し、底生生物の生息環境整備を目的とした干潟再生事業や水産資源の持続的利用を目的にした増殖場造成事業などへ結びつくよう目指してまいります。

※底質環境浄化技術(P-Cute):本工法のほか 環境浚渫工法やスラリーブラインド覆砂工法、薄層安定化処理工法などで構成。



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