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MRO品 電子調達システムの全社導入による間接業務の効率化

2004年11月29日

五洋建設株式会社(社長 加藤秀明)は、本社・支店・営業所・工事事務所で使用するMRO品(作業服、ヘルメット、社旗、安全用品、什器備品、現場消耗品、工具、文房具などの間接資材)の電子調達システムを国内外の全事業所に導入いたしました(2003年10月国内導入、2004年10月海外を含む全事業所導入)。
「五洋MRO品購入システム」は、株式会社アルファパーチェス(社長 松本 洋、本社 東京都港区)と共同で開発した物品調達システムで、工事事務所等で購入するMRO品約900種類を電子カタログとして独自に整理し、各事業所からインターネットを経由して調達するシステムです。購入データを利用して経理伝票の自動起票を可能にするとともに、支店毎に行っている納入先への支払いも一本化することが可能になりました。

導入の背景

現場経費の中でも、主要資機材については単価が高いことから、集中購買や相見積などによるコスト管理が進んでいますが、事務所の消耗品や備品(MRO品) についてはアイテムも多く、しかも1つあたりの単価が低いため、集中購買は一般に困難と言われてきました。一方、現場では商品毎の価格把握作業に始まる値引き交渉、またFAXや電話で業者に注文する手間や配送業者に事務所の場所を説明する煩わしさなどもありました。しかしながら、その購入量は全社的にみれば工事原価の約1.5%、本支店の一般管理費の約1.5%と決して過少な金額とはいえず、また、伝票の枚数は全体の約80%を占めることから、その処理に伴う間接コストは主要資機材に比べてかえって高くなっているのが現状です。
そこで、購入価格の直接的なコストダウンと間接業務の効率化による経費削減を同時に達成することを目指して、ネット通販が普及している事務用品だけでなく、現場・事務所で使用する備品や消耗品、安全大会に使うノベルテイグッズなどの現場用品一式をネット購買できるシステムをアルファパーチェス社と共同で構築いたしました。

導入の目的と期待される効果

1.発注作業の簡素化

従来、ヘルメット、社旗、安全旗、作業服、文房具、什器備品などは、商品毎に注文先が異なっていましたが、これらの商品注文窓口を1社(アルファパーチェス社)にすることで様々な商品を一度に注文することが可能になりました。注文はインターネットですので時間を気にすることなく注文することができ(24時間受付)、また、現場に一斉に物品を配布することも可能 となりました。商品価格は全て送料込みの価格となっており、13時までに注文すると宅配便で翌日着となります(北海道、九州ならびに本州・四国の都市部から離れた場所では翌々日)。

2.全国統一の安価な商品購入

今回の取組みで、発注先や商品の種類を絞り込みむと同時に、安全掲示物などの当社オリジナル品を汎用品へ転換することにより、MRO品の購入単価を引き下げることに成功しました。
また、ヘルメットなど五洋オリジナル商品については、既存のサプライヤーを活用して調達窓口をアルファパーチェス社に一本化しましたが、既存のサプライヤーにとっても現場毎に注文を受け、発注する手間が省けるメリットがあります。それと同時に、当社にとっても別途負担していた送料負担が軽くなることから、お互いにwin-winの関係を保ちつつコストダウンを図ることができました。
本システムで取り扱っているMRO品の年間購入金額は約25億円と推定され、平均的には約10%のコストダウンが図れることから、約2.5億円の費用削減が見込まれます。

3.間接業務の効率化

今までは、各事業所でMRO品を『調達⇒請求書受領⇒請求内容チェック⇒伝票起票⇒支払』という処理を行っておりましたが、全社一括請求とすることにより、年間約10万枚の請求書が一本化され、その処理に関わる手間が削減されます。これを金額に換算すると約1.5億円の費用の削減が見込まれます。また、支払いも従来は個別の納入先へ支店毎に行っていましたが、 本社からアルファパーチェス社へ一括支払いすれば済むというメリットがあります。
このように商品が安くなるだけでなく、注文する現場と伝票処理・支払いをする間接部門の両方の手間が大きく減ります。

現状と今後の展開

2003年春に試験導入し、同年10月から国内で一斉導入を開始しいたしました。当社では、工事現場と本社・支店間を結ぶ通信ネットワーク(IP-VPN網を利用)が構築されており、工事事務所でのインターネット環境が整っていること、ヘルメット、社旗など現場必需品が組み入れられていることから導入は比較的にスムーズに進んでいます。取扱品目も、現場の要望に応えて順次増やしてきた結果、新規入場時教育や安全衛生作業打ち合わせ書など安全用品メニューも加わり、現場で業務上必要なものがほとんどそろうようになりました。現在、土木現場約370、建築現場約220、本支店・営業所約180、計約770のIDが登録されており、利用額も月額1,000万円超と着実に増えています。
本システムの導入により、MRO品の購入価格の単なるコストダウンだけでなく、伝票処理などに関わる購買事務コストを削減することが可能であり、間接業務の効率化に大きく寄与するものと期待しています。
なお、現在策定中の次期中期経営計画では、更なる企業体質の強靭化を図るため、本支店の枠を超えて統合可能な事務管理業務についてはシェアード・サービス・センター機能を有する部署に集約して効率化することを検討しています。ここで紹介した「五洋MRO品購入システム」もその一環であり、従来の仕事のやり方を踏襲するだけでなく、仕事の流れ・仕組みを見直すことで更なる間接業務の効率化を図る予定です。
今期の一般管理費は180億円の見込みであり、中期経営計画チャレンジ21(2002〜04年度)が始まる前の2001年度と比べて42%減と計画を上回る削減を達成しました。次期中期経営計画では上記の取り組みなどによりさらに15億円の削減を目指す予定です。

※MRO:Maintenance, Repair and Operation の略で、工場、事務所、店舗で使用される消耗品などの間接資材

(参考)アルファパーチェス社の概要
社名 株式会社アルファパーチェス(AlphaPurchase Co., Ltd.)
http://www.alphapurchase.co.jp/homepage/index.html
設立 2000年11月15日
代表者名 松本 洋
本社所在地 〒107-0061 東京都港区北青山1-2-3 青山ビル12F
TEL:03-5772-7801(大代表) FAX:03-5772-7834
事業内容 各種業向け副資材購買代行、副資材コスト削減コンサルテーションの提供
設立関係者 リップルウッド・ホールディングスLLC
資本金等 約42億円
主要出資者構成 リップルウッド・グループ、オリックス・グループ、三菱商事、双日、ソラン・グループ、ダイヤモンドリース、三菱地所、丸紅、UFJ銀行、SMBCキャピタル、新日本製鐵、五洋建設、岡谷鋼機、中川特殊鋼、新日本実業、日本オラクル、ビズネット
売 上 高 約40億円(H15年12月期)
顧客 味の素、アップルランド、コマツ、参天製薬、東芝、ナイルス、富士ゼロックス、三菱地所、ローソンなど約350社
サプライヤー オムロン、関西ペイント、キャノン販売、クボタ、コニシ、住友スリーエム、東芝、日立製作所、松下電器産業、三菱重工業など約1,000社

以上



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