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What's New

高精度の柱列式地下連続壁工法を開発・実用化
〜リアルタイム削孔制御で大深度地下や硬質地盤に対応〜

2004年09月14日

五洋建設株式会社(社長:加藤秀明)、清水建設株式会社 (社長:野村哲也)、西松建設株式会社(社長:國澤幹雄)、タナカ重機建設株式会社(社長:田中信幸、本社:奈良県香芝市西真美3-2-4)は、施工時にリアルタイムの計測・制御を行なって高精度の柱列式地中連続壁を構築できる「GST工法(=Geo-drilling Survey-control Technology Method)」を共同開発し、今までに3件の土留壁構築工事に実適用して、その性能を確認しました。

開発背景

近年、柱列式地下連続壁工法は大深度での適用が求められていますが、大深度や硬質地盤などの条件下では削孔時に施工精度が低下し、各柱列壁の連続性を確保できないことによる止水性の低下など、柱列壁の品質に影響を与えてしまうことがあります。とくに、柱列壁の芯材を本体構造物として利用する場合、芯材の建て込みには高い施工精度が求められます。
これまで、所要の施工精度が確保できない場合には再削孔を行なったり、硬質地盤に対しては柱列壁のガイドを目的とした先行削孔を行なっていましたが、工期が長くなるとともに工費も増大することから、より高精度でコスト競争力のある新工法が望まれていました。

GST工法の概要

新開発の「GST工法」は、削孔中に三軸オーガ掘削機の錐先端のズレ量をリアルタイムに計測し、その結果に基づきコンピュータで削孔方向を自動制御します。さらに特殊建込み治具を用いて応力芯材を建込むことで、高精度に連続性のある柱列壁を構築します。硬質地盤においても先行削孔を必要とせず、従来に比べ工期・コストの面でも期待できる新工法です。

GST工法の特長

  1. リアルタイム計測技術
    三軸オーガ掘削機の左右錐先端ジョイント部に内蔵したストローク検出器により、隙間量を検知し、リアルタイムに錐先端のズレ量を算定します。
  2. 削孔制御技術
    錐軸の再下端に装備した制御バンドに内蔵された電動ジャッキを作動させることで割メタルを広げ、錐の回転力を制御バンドに伝えます。制御バンド全体を所定の方向に回転させることにより、削孔方向の修正を行います。
  3. 芯材建込み技術
    鉛直状態を保持した特殊建込み治具を使用して、応力芯材を高精度に建込みます。

GST工法のメリット

  1. 1/300以上の掘削・建込み精度を確保
    従来工法では、応力芯材の建込み精度が1/150〜1/200 (深度20m付近で柱列壁が中心から100mm〜130mm程度ズレてしまうことに相当)であるのに対し、GST工法では1/300以上(深度20m付近で中心から65mm以内のズレ)の掘削・建込み精度を確保します。
    実測例として、掘削精度は、試験施工において深度17mで平均1/500を確保しました。(写真参照)
    一方、建込み精度は、ドック建設工事において深度23mで平均1/600、最低でも1/300の結果が得られました。
  2. 工期・コストの低減
    大深度や硬質地盤においては通常先行削孔を行いますが、本工法では先行削孔を必要としないので、工期で30%程度、コストで15%程度の縮減が可能です。また、従来工法に計測工を併用する場合と比較しても、同等かそれ以下の工費での施工が可能です。

今後の展開

GST工法が得意とする大深度地下や硬質地盤の柱列式地下連続壁に適用していきたいと考えています。
さらに、GST工法で構築した地下連続壁は地下鉄や地下駐車場などの各種本体構造物としての利用が可能であり、地下ダムなどの遮水壁としても活用可能です。これまでに本工法の適用事例は3件あり、今後開発各社は本工法の一層の推進に向け、積極的に提案活動をすすめてまいります。

【開発会社 連絡先】

■五洋建設株式会社 土木本部土木設計部
東京都文京区後楽2-2-8
Tel 03-3817-7803 Fax 03-3817-7805

■清水建設株式会社 土木事業本部技術第一部
東京都港区芝浦1-2-3
Tel 03-5441-0554 Fax 03-5441-0512

■西松建設株式会社 技術管理部
東京都港区虎ノ門1-20-10
Tel 03-3502-0545 Fax 03-3502-0714

■タナカ重機建設株式会社
奈良県香芝市西真美3-2-4
Tel 0745-76-7151 Fax 0745-76-7174

以上



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