ページの先頭です
ページ内移動用のリンクです



このページは、ホームの中のWhat's Newの中の2004年の中の高濃度用ホルマリン除去装置を製品化のページです。

What's New

高濃度用ホルマリン除去装置を製品化
〜医療機関や製薬工場向けに経済的・効率的な空気浄化を提案〜

2004年05月07日

五洋建設株式会社(社長 加藤秀明)は、ウィルスの殺菌・消毒などに使われたホルマリンガスを短時間で除去する「高濃度用ホルマリン除去装置」を高度化し、このほど製品化しました。すでに実用している低濃度用装置と組み合わせ、医療機関や製薬工場のリニューアル・新築工事に向けて採用を提案していくとともに、今後は販売体制も整えるなどして本装置の設置普及に努めてまいります。

医療機関や製薬工場ではホルマリン燻蒸による消毒が頻繁に行なわれますが、燻蒸後の室内ホルマリン濃度は約3000ppmと人体に有害で、排出処理にあたっては規制が設けられています。また、これら研究機関では感染症対策としても殺菌処理が重要で、アルコールに比べて効果の高いホルマリンのニーズは一層高まっていることから、ホルマリン使用後の効率的な除去技術が求められています。
当社は昨年1月にホルマリン除去装置の開発を果たし、20ppm程度の残留ホルマリン濃度を0.08ppm以下(厚労省指針)に分解する低濃度用については、すでに実装置を大学研究室などに設置し、効果を確認しています。

今回、製品化した高濃度用ホルマリン除去装置は、加熱せずに常温でホルマリン濃度3000ppmを0.08ppm以下(厚労省指針)に分解する装置で、燻蒸直後のホルマリン濃度に対応します。当社のこれまでの高濃度装置よりも触媒フィルター性能が向上し、中和剤の添加が不要で、除去性能、安全性、 経済性に優れた製品です。
本装置の特長と仕様は次の通りです。

主な特長

  1. 高い除去性能
    2層化した当社独自のハニカム触媒フィルターで、当社のこれまでの高濃度用装置に比べ、ホルマリンガスの分解性能が向上(0.1ppm以下 →0.08ppm以下)しました。分解に要する時間は6時間未満で、装置は室内移動が容易なキャスター付きです。
    たとえば、製薬工場では室内容積 100〜200m³あたり1台の設置を見込んでいます。
  2. 高い安全性・省エネルギー性
    加熱せず常温で高濃度ホルマリンを分解するため、燃焼装置が不要で安全性、省エネルギー性に優れています。また、これまでの高濃度用装置で添加していた中和剤も不要となるため、廃液処理作業などのコストも発生しません。
  3. メンテナンスコストの低減
    週に何回か燻蒸を行なった場合、フィルターの分解性能低下に伴う定期的なフィルター交換が必要ですが、本装置は1〜2時間の処理作業で触媒フィルター性能を再生できるため、フィルター代や使用済みフィルター処分費用などを節減できます。フィルターを交換する場合に比べ、年間メンテナンスコストを10分の1程度に節減できます。
  4. スーパークリーンルーム対応
    ステンレス仕様や交換フィルターの出し入れ不要など、バリデーション※1対応の装置なので、医療機関や製薬工場の中でも特に清浄さが求められるスーパークリーンルームに設置も可能です。

※1バリデーション
検査・分析の方法やその作業プロセスなどが適切であるか科学的に検証すること。 精密性、清浄性を求められる施設などで使われている用語

主な仕様

ホルマリン除去方式 :触媒分解式(常温分解)
電源 :AC200V
使用温度 :10〜40℃
風量 :6m³/分
製品寸法 :幅360mm×奥行き360mm×高さ1255mm
製品重量 :120kg(本体98kg+フィルター11kg×2枚)
フィルター寸法 :幅300mm×奥行き300mm×厚さ100mm×2枚

当社は1992年から換気装置や抗菌建材、脱臭装置など各種室内空気汚染対策技術を確立してきており、ホルマリンの常温分解についても、医療・製薬分野に対する総合コンサルティング技術の一環として、1998年から開発に取り組んできました。

今回製品化した高濃度用装置は、製薬工場の薬剤充填室や医療研究機関の解剖室、大学病院、化粧品会社、化学品会社などの動物実験室で行なわれるホルマリン燻蒸後用として設置を想定しています。また、既に製品化している低濃度用装置は、これらの施設に接する廊下や病院、医療研究機関の検査室、標本室などへの設置に適しています。

今後は、高濃度用と低濃度用の2機種を組み合わせた提案営業活動を一層強化し、2〜3年内でホルマリン除去機能の室内組み入れを伴うリニューアル・新築工事の受注を50件程度果たしたいと考えています。装置販売については、注文後20日以内の納品で1台250万円程度を予定しており、今後販売ルートなどの詳細を詰めていく予定です。

なお、高濃度用ホルマリン除去装置は、きたる19日から東京ビックサイトで開催される第17回インターフェックスジャパン(医薬品・化粧品・洗剤 研究開発・製造技術国際展)に展示する予定です。

以上



ページの終わりですページの先頭へ戻る